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【番外編】内子町へのラブレター

そとで、ここでが生まれて約2年が経ちました。


そとここの管理人である私〈小山田麻衣〉は地域おこし協力隊として内子町に移住し、たくさんの方に支えられながら、毎日を楽しく過ごして参りました。

縁もゆかりもない土地へ来た私を迎え入れて下さった内子町の皆様に感謝申し上げます。


石畳で生産されている栗のイガを利用して草木染め




この度協力隊を2年で卒業させていただくにあたって、皆さんにお伝えしたいことをまとめました。


自分の気持ちをお話しするのは大変お恥ずかしいのですが、活動報告会という機会をいただきましたので、お話しさせていただきました。そして、内容をシェアして欲しいというご要望をいただきましたので、報告会でお話しした内容をこちらに掲載致します。

ぜひ一度読んでいただけたら嬉しいです。

今後も内子町の皆さんにご指導をいただきながら、活動を続けて参りますので、これからもよろしくお願いします。




 


そしてこれからで訪れるみそぎ地区にて




私の協力隊としてのミッションは「内子町の村並み、山並みで体験プログラムやイベントを実施し人を呼ぶこと」同時に「インスタやYouTube等のオンラインを通じて内子町の魅力を町内外へ発信すること」です。


具体的には伝統産業である大洲和紙をメインに、紙に携わる方々と企画したツアー「そしてこれから」や、グリーンツーリズム/内子ツーリズムの方々と企画した「季節の親子旅」、そして「そとで、ここで」といったイベントを企画、実施することで、内子の魅力を発信してきました。



これら全て『内子町のファンを増やすこと』に繋げていければという思いでやってきました。



今日の会で何をお話しするのが一番良いか、協力隊を卒業する日まで、そして今後も内子町のファンを継続的に増やしていくためにはどうしたら良いかと、自分なりに考えました。


そして、そのためには今日ここに来て下さった皆さん(これを読んでくださっている皆さん)に伝達者になって頂くのが一番だという結論に至りました。




今治で頂いた和綿の種を撒いて、使われていない畑で綿花の栽培




内子町のファンを増やすためには、まずここに住んでいる私たち一人ひとりが内子町を好きであることが大切です。もっというと、内子町を好きでいるためには、自分自身が日々楽しく過ごせるように一人ひとり何ができるか考えることが重要です。


私たち一人ひとりが毎日楽しく過ごすために、自分たちができることをし、内子町がさらに魅力的になり、そして今日参加してくださった皆さん一人ひとりがその魅力を他者に伝え始めること。



これが内子町のファンを増やすために私が考えた最も効果的な方法です。



私一人では10人しかファンを増やせなかったとしても、ここにいる(これを読んでいる)皆さんがそれぞれ10人ずつファンを増やしたら、数百人もの人を惹きつけることができます。そして、数百人の人がまた他の人に内子町の魅力を伝えてくれたらさらにファンは増えていきます。


そこで、今日のこの会では皆さんに内子町へのラブレターを書いていただきたいと思います。肩書きや年齢、ここで育ったか、移住者かなどは関係なく、一町民として内子町ってこんないいところがあるよっていうのを箇条書きでも構いませんのでお帰りまでに書いてください。


いきなりは思いつかないと思うので、まずは私から少し長くなりますが、内子町へのラブレターを読ませていただきます。




会で書いて頂いた皆さんのラブレターは4/24までみそぎの里1-2教室に飾っています。




私は東京で生まれ育ちました。4年間会社勤めをしましたが、満員電車や、ただただ数字を追い求める業務がどうも苦手で25歳の時に独立して店を構え、もともと好きだったものづくりのワークショップを始めました。店はありがたいことに半年を過ぎた頃から問題なく回るようになり、たくさんのことを学びました。ただ、毎日のように家と店を往復する日々で、家と店以外の居場所が分からなくなってしまいました。



そこで、3年前にいろいろな暮らしを見てみようと思い、東南アジアの国々に9か月住みました。暮らしていて気がついたのが外で過ごすことの気持ちよさです。東南アジアは暑いイメージがありますが、木陰に入ると意外と涼しいです。あと、建物を外と繋げて風通しをよくしているので、昔ながらの建物はクーラーがなくても快適に過ごせます。



私は東京で暮らしてきて、自然の風を感じたり、鳥の声を聞いたり、桜以外の草花に目を向けることはありませんでした。夕暮れにベランダのベンチに座って風を感じるひとときの気持ちよさを初めて知りました。この感覚が強く心に残り、こんな場所に住みたいなと思い始めました。




どこをあるいても草花と木でいっぱい




それまで田舎に暮らしたいと思ったことはありませんでしたが、せわしない都会生活の中で無意識にゆったりとした時間の流れや、自然の音・匂い・風を求めていたのだと思います。


帰国してから移住地をインターネットで探しました。たまたまある写真を見つけて、東南アジアで1ヶ月過ごしたバリ島に似てると思い、惹かれたのが内子町でした。四国にも愛媛にも来たことはありませんでしたが、移住地の候補として挙がっていた他の市町よりも大変魅力的だなと感じました。




バリ島みたい!と思ったみそぎ地区の棚田の風景



2年前に地域おこし協力隊の面接を受けに初めて内子町に来ました。その時とても感動したのが「川ってこんなに綺麗なんだ」ということです。私にとっては見たこともない透明で、つい触りたくなるような川でした。こんな綺麗な川を毎日見られるなんてすごいなと感じました。



もう一つ印象に残っているのが「人」です。住民の方々とお話ししてみると、会う人会う人が町のことを「自分ごと」として捉え、考え、行動されているなと感じました。私はこれまで地域のことについて考える機会がなかったので、こういう人たちがいる場所に暮らすのは楽しそうだなと思い、内子町への移住を決めました。



地元の方には「何にもない所によく来たねー」と言われましたが、至る所に花が咲いているし、野菜は美味しいし、空気はきれいだし、私からしてみると資源とコンテンツの宝庫だなと感じています。


河原に誰かが勝手に作ったと思われるロープのブランコ



最近気がついたのですが、都会の暮らしと、ここでの暮らしは情報の種類と時間の感じ方が大きく違います。東京では通りを歩くだけでたくさんの人がいて、無数の色の看板や広告が目に入りってきます。ここ内子町では葉っぱの色が変わったなとか、田んぼの水を張り始めたなとか、道の駅に並ぶ野菜の種類が変わってきたなとか、より自然や暮らしに近い情報が入ってきます。



ここで暮らして日本の四季の美しさ、新鮮な野菜の美味しさ、山の健康の大切さ、畑の土づくりの難しさ、自分に出来ることをして助け合って暮らすことの安心感など、たくさんのことを学ばせていただきました。



あと、時間の流れもここにきてすっかり変わりました。内子町の皆さんと接していると、先のことばかり考えてせかせかと過ごすのではなく、今目の前にいる人を大切にもてなしたり、お話をしたり、今この時をじっくりと感じながら生きている人が多いように思います。



もちろん人口が減ったり、手をつけられない田畑が増えたり先を不安に思うこともあると思います。それでも「あの人の顔しばらく見てないな」と心配して連絡してみたり、道で知り合いにあったら、急いでいてもちゃんと立ち止まって2言3言言葉を交わしたり、一緒に暮らす地域の人をとても大切にされているなと感じます。




美しい風景も地元の人が手をかけて作っている




田舎なんてどこも同じだと思われるかもしれませんが、私はそうは思いません。この土地はここに住む私たち一人ひとりが日々作っています。それらが合わさって風景となり、空気感となってここに訪れた人を迎え入れています。



地域の課題はたくさんあって、長い時間をかけても解決できないこともあります。それでも私たち一人ひとりが自分のサイズで、その人の興味や得意を活かしながら、暮らしをワクワクさせるために出来ることを続けていけたらいいなと思います。『いいものを共有して、いいものが続く』、私はそんな暮らしを体現することで、これからも引き続き内子町のファンを増やしていきたいなと思っています。




移住してすぐの頃にあるおじいちゃんから購入した乾燥栗

飾りだと思ったけど今思えばかちぐり(食用)だったのかも




今後について


協力隊を2年で退任させていただくにあたって、たくさんの方に今度はどうするのと声をかけていただきました。


内子町に暮らす中で様々な資源を目にする機会がありました。ここは都会と違って資源が豊富にあります。これは私にとって大変魅力的なポイントの1つです。


元々ものづくりを仕事にしていたこともあり、剪定枝を使った草木染め、羊の毛を使った糸紡ぎ、織物など得意なものづくりを主ななりわいにしていきたいと考えています。地域資源を活用することで、微力ではありますが「里山の風景」や「環境保全」、「この土地の文化」に繋げていけたら嬉しいです。



草木染め体験の合間に行った、地元の羊さんの毛を使った羊毛紡ぎ




今ある資源は、これまでここに暮らしてきた皆さんが自然を大切にし、上手に共存してきたからこそのものです。私も内子町の豊かな自然を次世代に繋げていくために、ここで暮らしているからこそ出来ることを日々実践し、学び、伝えていきたいです。



また、「そとここ」という大切なイベントをささやかながら続けていくことで、地元の方にも町外の方にも内子町の魅力を伝えていくことができると思っています。同時にこのイベントが内子町のパブリックスペースの活用について考えるきっかけとなればいいなと思っています。



そとここでは


・広い空間で、知らない人も交えて空間と時間を共有すること

・ボーっと自然に目を向ける時間

・なるべくゴミを出さない


の3つを大切に運営しています。



そとここは、これまで6回開催してきました。これら3つをイベントの時に実行し、体感して頂くのは簡単なことではないと感じています。それでも、少しずつブラッシュアップして、そしてより楽しいひとときを過ごしていただける様に今後も続けていきたいと思います。


最後まで聞いて(読んで)下さりありがとうございました。これからもどうぞよろしくお願いします。


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